土の上、生命の土台。枯れ葉を枝をまるむしが食べこなし、ミミズがより土に近付ける。働きをおえたまるむしやミミズは蟻たちに運ばれてゆく。土の上はいまも大自然界。
吉原英里の新作には、昆虫が登場する。蟻にトンボにカミキリムシ。今までにないモチーフだ
動くものがとらえられている。子供の頃にはじかんを忘れて見続けていた。でも、とっくにそんなことは忘れていて、アスファルトとコンクリートのなかでコーヒーを飲みマクドを食べ。
アリンコが連なって七つ六
葉っぱの影を進んでく。いったい何を思うのやらと思っていると思い出すのはまじめな蟻の働く物語。いっしょうけんめい、いっしょうけんめい。夏の絵日記が蘇る。画廊の玄関に行き来するありんこを見つけ、その方向をじっくりと見てしまう。
静物から動くモノへ、視点はうごくものの物語へ角度を変えた。
その、出来事は「ノートの上の出来事」と名付けられた
ひとは、無限にあるもののなかから、対象をとられることができる。
その、出来事は「ノートの上の出来事」と名付けられた
ひとは、無限にあるもののなかから、対象をとられることができる。
アーティストはそれを自分のモノとして産み直す。個性をさらに煮詰めながら不要なモノを引き算して、じぶんの表現に染め上げる。
モノトーンなカラーと昆虫のアナロジー。シンプルだけど味わい深い
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